オフィス鴻

福島原発(処理水放出)2

2024年01月25日

昨年9月1日は関東大震災発生から100年目です。そろそろ、当選回数と派閥の論理で決まる名誉職大臣任命(農林水産大臣の処理水発言問題は大きく国益を損ねました)は終わりにして、災害時危機管理再点検の必要性・重要性が増してる現在、緊急事態発生時に本来の意味で政治の役割・指導力を発揮できる方を選んで頂きたいものです。

今回問題となっているトリチウム(T:三重水素)は放射性元素で半減期は12年、一般家庭用水道にも微量含まれている物質だそうです。ただし、処理水には60種類以上の放射性物質が計測困難なレベルで含まれており、中国ではフランスやイギリスの核燃料再処理施設での放出事実について政治的判断なのか殆ど報道されていないようですね。重要なのは、世界中に事実を伝えることで、根拠がない悪質なデマが拡散しないよう国が責任を持って丁寧な説明責任を果たすことに尽きると思います。今回、政府がホタテ生産業者の中国側の輸入禁止措置に対抗する形で、輸出先の転換・国内での水産加工体制の強化(主に最新加工施設導入により、日本⇒サスティナビリティと資源管理等に厳格なアメリカ・EU等への直接輸出体制により中間マージンが排除できる)発表しましたが、他の農水産品(ナマコ、国産和牛、果実など)にも適用する単なる票集めのバラマキやコロナ禍給付金不正が起きない施策を期待します。

なお、香港では小規模な抗議デモ等があり、一時的な日本関係の食材・料理の売上減少等の影響はあったようですが、不買運動の影響についても「日本以外の国での放出」を知っている市民も多く、反日感情を利用したい中国政府の思惑通りにはなっていない地域や日本への観光客も多いと聞きます。また台湾問題や日米韓関係強化が進む中で、中国が自国経済減速(主に不動産)で国内統制に苦慮する中、日本に対する自ら振り上げた拳をどのような形でおろして幕引きを図るのか、日本の外交力が試されていると感じます。