COFFEE TIME (チップ文化)
2024年01月02日
これまで海外(主に北アメリカ地域)のホテル、レストラン、タクシー等でのサービスに対して、10~15%程度のチップを支払うことが普通でした。しかし、新型コロナの影響により大きな影響を受けた飲食業界では、何らかの名目をつけてエキストラチャージを上乗せしたり、本来不要だったファストフード店のセルフレジにチップ支払いを求める機能が追加されたり、相場自体も20%を超えるようなケースも出てきているようです。
海外旅行の制限が緩和されたとはいえ、円安により実質購買力が下がった日本人だけの問題ではなく、アメリカ人の中からもチップの高騰と対象拡大などに否定的な意見を持つ人が増えているようです。編集人も接客サービスに対するチップ文化は、各州法で定められた特定職種の最低賃金($2~3と聞きました)で働く従業員の所得の一部(生活給)であること、過去の奴隷制度下での歴史的経緯などから否定的ではありませんが、従業員へ適切に配分されずに経営者の都合(ピンハネ)が優先されるのなら、便乗値上げに利用されているに過ぎない気がします。
日本にも仲居さんに対する心付け(1~2千円程度)という文化はありますが、最近は宿泊施設でもサービス料として10%程度加算されるため、特に良いサービス提供や快く個人的な依頼に応じてくれた方(海外でも同じ)には、個別にお渡するようにしています。また、どの業界でもサービスに見合った適正な有償対価(メニュープライシング、ダイナミックプライシングなど)の請求・支払が一般的になれば、それぞれの基準・自由競争に則る限り、採算割れ取引は自然淘汰されてくるように感じます。