オフィス鴻

中高年社員の未来選択

2024年03月30日

一時期、働かないで高給をとる働かないおじさんの存在(窓際族)が話題になりました。窓際族とは、1970年代後半に終身雇用制の制約から適当なポストがなく、一応の肩書きがあるが実質的な仕事がない中高年サラリーマンのことを指し、1990年代になるとバブル景気崩壊を受け、そのような対象者を追い出し部屋に集めて仕事を与えず日々退職勧奨することもおこなわれました。また、50歳代になると今後の自分の上限(大企業なら部長クラス)が見えてきますし、役職定年や60歳代以降の定年再雇用も給料が大きく減少するため、子供の教育費、老後資金、親の介護、住宅ローンなどで支出がピークになる時期とも重なります。これではモチベーションは下がる一方でしょう。

また、企業にとって管理部門であっても価値ある仕事が出来る従業員(単純に会社に利益貢献しつづけること)ならば、会社はそれなりの処遇を用意するニーズは多くあります。つまり、仕事に対する価値観(仕事への熱意)がある方とそうでない方では、この50歳前後が大きな人生の岐路に立たされる時期であり、職場の人間関係においても年下の上司・部下から慕われるような人間関係を築けているかがポイントになります。最も簡単な方法は、一旦相手の話を最後まで聞くことで、自分が不快に思うこと(この場合は相手の話を途中で遮る)はせず、仮に役職を解かれても相手が心を開いて相談してくれば、この人は信頼できる思ってもらえるよう日頃から心がけておくことでしょう。

また、早期退職制度等を利用して独立する方もいらっしゃいますが、意外と盲点になるのが、社会保険料負担額が2倍(雇用されている時期は、会社が半分負担してくれますし、任意継続と言う選択肢もあります)近くになること、自己都合か会社都合かにより退職金や雇用保険(失業保険)給付に大きな差がでることです。また、会社組織にして従業員(役員でも良い)としておけば厚生年金がありますが、フリーランス(個人事業主)は国民年金だけになりますから十分検討するべきだと思います。