職業呼称と制服
2024年07月07日
WILLER EXPRESS株式会社(本社;東京、ウィラーエクスプレス)のHPには、2012年創業と比較的新しい中長距離路線を運行する乗合バス会社で、「女性のお隣は必ず女性に」「自社開発したピンク色の快適シート」「女性の寝顔を隠せるカノピー」など、一昔前は年配の男性が乗る狭くて暗いという高速バスのイメージ改善を1つずつ進めているとありました。現在では総車両数230両ですが、「運転手と言う職業のブランド化」により、競合との差別化を常に念頭に置いているといいます。その1つとして、先述の女性客が安心して乗車できる夜行バス、ハイウェイ乗務員をあこがれの職業とするべく「ハイウェイパイロット」という呼称で呼んでいるそうです。
公共交通機関等では、安全・品質向上と従業員確保の観点から制服を着用することがプロ意識を醸成させる1つの取り組み事例(航空会社などが良い例)があり、お客様の声に耳を傾け、ひとつひとつ改善しながら業績向上と今後の処遇改善に向けて取り組み続けていると言います。この着眼点の素晴らしいところは、「安全と接客の両立」を呼称(パイロット)を活用して行っている点です。編集人も幹部自衛官や航空機パイロット(本来は水先案内人の意味)の制服姿に憧れていた時期がありましたが、多くの物流会社の制服は総じて安全性・機能性を重視しており、可能な範囲で企業イメージの向上を図る方策の1つとして制服新調を行っている企業も増えてきました。
同社以外の高速路線バスでも座席指定予約は当たり前となりましたが、たまたま利用した中部圏の高速路線バス会社では障害者に限り1,000円の追加料金で並びの2席を1名で利用できるサービスを利用させて頂きました。ともすれば身体障害者は同一姿勢での着席が難しいこともあって、非常に有難く感じたものです。また、バス会社にとっても空席運行するよりは収受料金が多くなるため、乗務員の方の処遇改善に繋がればと思います。経営者の理念を具現化した同社の今後に期待したいと感じています。