オフィス鴻

イスラエルとロシア

2024年10月11日

イスラエルとパレスチナ(ハマス)・レバノン(ヒズボラ;イラン寄り)の戦争では、多くの民間人が攻撃・飢餓の犠牲となり、小児病院が攻撃されるなど痛ましい事態に胸が締め付けられる思いです。また、ロシアのウクライナ侵攻(戦争)でも市民に多くの犠牲者が出ています。ともに、日本人ではなかなか理解できない民族紛争・宗教問題、そして独裁的政治体制が事態を拡大させたとの見方もありますが、1年以上経った今でも停戦には至っていません。また、イスラエルの後ろ盾であったアメリカ国内や一部のロシア人からもSNS等で瞬時に情報が伝わるため、政府の思惑に対して若い世代を中心に反対運動が活発化しているようです。

さらに、今年6月にロシアのプーチン氏が北朝鮮を訪問、旧ソビエト圏と国境を接する東欧国家がEU加盟国となりNATO(北大西洋条約機構)の支援を受ける等、地政学的に日本にも航空機運航などその影響が及び始めています。さらに、中国の経済破綻が現実味を帯びてきており、万が一台湾進攻の引き金になるとすれば、日本の外交と果たすべき役割はより複雑さを増すことでしょう。編集人はこのコラムでは「仕事と生活の両立」をメインとした発信をしており、極力政治的話題を取り上げない様にしてきましたが唯一の被爆国として、また世界に誇る憲法第9条(戦争の放棄)の理念が時代の変遷とともに変容していくことへの危機感から今回取り上げることとしました。

上記以外にも、トルコ近郊のクルド人問題、アフガニスタンのアルカイダ支配、アフリカ内戦・ソマリア海賊、インドシナ難民と少数民族問題など、世界各地で同じ人間同士が戦を交えている現状があること、日本にも部落差別・アヌイ問題が未だに存在していることなど、決して他人事ではないと感じています。かつてイエロー(黄色人種)としてアメリカで差別された歴史的事実もあわせて考えると、先進国としてあるべき姿を示していくことが、今後の日本国家として大切なことなのかと思います。