オフィス鴻

病院から見た迷惑患者

2024年10月22日

この医師には二度と診察して欲しくないと思ったことがあります。まだ難病の原因も病名も確定していない時点で呼吸も満足にできず、言葉も満足に発せず、全身が体動不能状態でやむに已まれず救急搬送されたときに搬送先のER担当医から「詐病」「ストレス」などと一方的に言われ、普段は強気な妻が涙ぐんでいたことが複数回あります。当時はまだ編集人の病気そのものが医学界でも殆ど認識されておらず、当該ER医師を責めるつもりは微塵もありませんが、医師として必要な人間性の素養が足りていないんだなと感じたことを覚えています。現在の2人の主治医(鹿児島・神奈川にある大学病院の脳神経内科医)になってからは、一度も先述のような嫌な思いはしたことがなく感謝の気持ちしかありません。

当然、医師とは言え1人の人間ですから気分の優れない時もあるでしょう。患者目線では特に大学病院の外来時に指定診察時間から1~2時間程度遅れることは、他の業務(緊急患者対応など)もあり許容範囲ですが、特に高齢者の中には10分おきに「いつ診察できるのか」と事務員に詰め寄る方を度々見かけます。その都度事務員が対応に時間をさかれ、他の患者への対応や業務へ支障をきたして他患者に迷惑を掛けていることに気付いていないのです。また、医師の診察時にもちょっとした心遣い(挨拶、感謝の言葉、病状を記したメモの持参など)があれば1人当たりの診察時間も短縮できますから、患者として出来る範囲での協力はお互いに必要なことだと思っています。

また、入院時に看護師を見下したような発言をしたり、1日に何度も担当医を呼び出すよう依頼する(担当医は系列他院外来、医学部授業も兼務しています)患者も見かけますが、看護師が反論してこないと思っているのでしょう。病院側の指示に従わない迷惑患者には病棟の看護師長から注意喚起があり、改善しなければ生命維持に緊急性がなければ家族に連絡の上強制退院させる権限(本当に最終段階です)が病院側にはあるのです。