転勤で得られるもの
2024年10月04日
最近、外部の方と話をすると人事部門での課題事項の1つとして転勤・社宅問題が提起されていることがあります。そもそも、企業が転勤を命ずることは就業規則や雇用契約等で認められていますが、昭和の時代にはなぜか自宅を購入すると転勤辞令がだされるとまことしやかに言われていました。編集人は転勤そのものに正しい理由があるのならば問題ないと考えていますが、先程の例も偶々子育ての時期や介護、管理職としてステップアップする時期と重なったタイミングなのだと思います。実際に転勤辞令の前に人事部や上司から転勤について内示すると、自宅から通勤できないならば会社を辞める従業員が増えているとも言われています。そのため、人事部門では転勤を無理強いしない傾向にあり、ジョブローテーションにも影響が出ているようです。
編集人も転勤(転職先の都合で、入社日2週間前に配属先を大阪本社にしてほしいと言われました)は経験していますが、最終的に家族全員(妻・子供)で打合せた結果、当初6ヶ月は単身赴任を選択しました。また、転勤に関する費用補助として単身赴任手当(年俸制のため該当しませんでした)・引越費用はありませんでしたが、家賃補助(月10万円くらいだったと記憶しています)は交渉して頂くことができました。実際に二重生活でかかる費用は予想以上に高額になりましたが、無形な部分でも得るものが多かったとも感じています。結局は、企業・従業員共に何を基準にして転勤を考えるのかに集約されるように思えますので、編集人の場合は少し特殊な例かも知れませんが経営者直下で仕事ができたことが最大のメリットだと考えていました。
現在ではテレワークの活用もできるため、大手企業では転勤制度そのものを廃止したり、条件付きで転勤解除や免除の仕組みに変更するところも出てきました。もちろん業種によっては事業展開(業容拡大)に伴い転勤が避けられない小売業・飲食業や、限られた職務以外はテレワークが出来ないなどの制約条件があることも事実です。