オフィス鴻

配車担当者の役割・責任(3)

2023年03月20日

ここでは、事故・運転職の年齢と「配車担当者の果たすべき役割と、従業員の雇用と生活を守る責任」について、私見を述べたいと思います。配車担当者は関連法令を遵守し、安全への責任と利益を確保する役割と責任があり、受発注業務、運転手・車両の手配、利用運送をメイン業務としている場合が多いです。本来、運行管理者に課せられた責任は非常に重いもので、報酬(手当:1万円前後の会社が多いようです)とのアンバランスも気になります。

また、運転免許証は公安委員会から運転技量・法令遵守を前提に交付されますが、運転職は「5K職場」「給料が安い」「労働時間が長い」などと言う以前に、プロフェッショナルとしての業務遂行意識が以前に比べて希薄化してきたと感じます。少し古い資料ですが警察庁サイトの貨物自動車(自家用を含む)の運転目的では、「仕事や業務、アルバイト、家業などで日常的に使用」が、男性と女性で若干の差はありますが1/3程度でした。また、高齢者の事故・飲酒運転・あおり運転などの危険運転致死傷罪(2001年施行)に該当する場合には有期懲役(最長で懲役二十年、加重で三十年)となる法改正により複数の法理(判例)が出てきてます。その点でも、編集人は65歳以上の運転業務への従事はやはりリスクが高いと感じます。

重大事故(死亡・転覆など15項目)による事業停止・許認可取り消しに相当する事故の報道がされるたびに、事業者として従業員雇用(当然扶養を含みます)と企業継続を最優先に考えるならば、「事故ゼロを達成する責任と覚悟」を加味した権限・責任と適切な処遇を配車担当者(運行管理者)へ付与することが重要だと感じるのは、編集人だけでしょうか。