内定とプラチナ住所
2024年11月18日
一昔前には新卒就活で「お祈りメール」「企業説明会満席(Fランク)」「青田買い(学校歴)」「配属ガチャ」等が話題になりましたが、最近は学生の内定辞退に伴う企業側採用活動の長期化傾向が顕著になっていると言います。また、内定辞退時の学生側のマナーの悪さ(企業側に辞退連絡をしない等)を指摘する声も上がっています。また、学生側が第一希望以外の企業から内定を受けた場合、企業側が内定承諾書を書かせる(一筆とる)こともあるそうですが、雇用契約ではないためその効力については法律的強制力は弱いと言われています。しかし、少なくとも内定を辞退するのであれば、せめて採用担当者に電話・メール・手紙等で一報入れるくらいの行動は社会人として最低限必要な礼儀だと思われます。
当然、学生が条件が良く希望する企業に入社できるまで頑張りたい気持ちを察することはできますので一概に否定はしませんが、もし現在編集人が企業の人事管掌であったと仮定すれば採用企業側(主に面接官)にも問題があると考え、対応策を考えることになるでしょう。気持ちとしては「社会的な常識に欠ける人物を採用しなくて済んだことで、組織内に混乱を生じさせなくて良かった」として前向きにとらえ、今一度現有戦力と企業戦略をじっくりと見渡す良い機会だと考えます。また、集団面接後の専攻段階で親の住所(緊急時連絡先)を見て、最終面接に進ませるプラチナ住所があると某有名広告代理店の採用責任者が言っていた記憶があります。つまり、親の住所から「この学生の親は社会的地位の高い職業人」なので素質も高く、新たな取引先になる可能性があると判断することで、未だに人物本位ではない選考が行われているのも実態なのでしょう。
鶏口牛後と言う言葉がありますが、もし自分が希望する企業から内定をもらえなかったとしても、内定企業で先頭集団に入ることや、希望部署へ配属されることもある訳で、少なくとも無責任な行動は他人に迷惑をかけることを肝に銘じるべきでしょう。