高齢者特有の行動
2024年12月09日
定年後や定年再雇用後にリタイヤされ年金生活を開始される方の中に、なぜこんなに晩節を汚すような行動をとるのだろうと疑問に思うことがこの10年間ほど続いていました。いわゆる老害と揶揄される行動なのですが、当事者ご本人は周囲から顰蹙を買っていることなど感じていないご様子で、相手の立場や現在置かれている状況などへの配慮が大きく不足している方にお見受けしてしまいます。諺に「老いては子に従え」という言葉と正反対の行動として、自分より立場が弱い方に威張ってみたり、酷い時にはマウンティングを通り越した人格否定を平気でする方も見かけます。実際に居宅に居場所がなくなり、配偶者とも上手く関係性が保てなくなる方も多いようで、どこかでストレスを発散できる場所を探しているのかと疑いたくなる場面に遭遇することもしばしばです。
実際に企業に勤めていた時には、定年前後から上の世代には明らかに2つのタイプ(細かく分類すればもっと多いでしょう)があると感じていました。1つは雑談の中にも優しさや納得しやすいように話してくれるタイプの方で、当方が若くてもその目線で伝えてくれるので受け入れられる部分が多い方々でした。もう1つは、肩書や過去の実績に固守したりすることでご自身の存在をアピールするタイプの方でした。編集人の場合は、当然最低限の事前準備は行ったうえで商談の席等に臨んでいましたが、最初から意気投合できることは殆どありませんでした。また「一期一会」という言葉がありますが、それはきっかけの1つに過ぎず、何度かお会いするうちにお互いの良い点・悪い点・共通の思考などがビジネスを通じて醸成され、その後に大切な友人や相談相手としてお付き合いするケースが多いと思っています。
自分が望んだとおりに物事が進むことはむしろ例外的であり、様々な障害を共に乗り越える方策を常に考えておくことが結果的に相手と良好な関係を構築する近道だと考えれば、年齢に関係なく相手を思いやる心の余裕をもっていたいですね。