COFFEE TIME (経営と臆病さ)
2024年12月01日
ビジネスで大切なのは本業で稼ぐことであり、経常損益・特別損益はあくまで一時的な臨時収入・支出として上場企業がステークホルダーが納得しうる場合に考える類のものだと思います。別の言い方をすれば、現業部門で必死に稼いできた営業利益を食い潰してしまうような経営では、従業員が安心してその企業で働き報いることは健全性に欠けると思うのです。当然、経営者には従業員には知り得ない大きなプレッシャーがかかっていることは容易に想像できますし、ビジネスとはそもそも不確実性の中で予測できないような矛盾する課題に対して方向性を決める責任も伴います。そのため、ある部分は大胆でも緻密さや臆病さによる高度なリスクヘッジ判断能力がないといけないのが経営者の努めの1つだと考えています。
特に経営の原理原則から外れたリスクヘッジに失敗した結果、得意先・従業員、その他ステークホルダーから一瞬で信頼を失うのはあっという間のことです。もし、その原因が私利私欲によるものだとしたら、または社会のルールを逸脱したものだとすれば、マスコミ等が報道すれば令和の米騒動(最近は多少値段は上がりましたが、落ち着きましたね)のように社内に金融の世界で使われる風説の流布のように一種のパニックが起こっても不思議ではありません。
これを現在の日本の政治や行政の状況に鑑みれば、まさに国民の信を問うこと、つまり国民が投票に行くことが最大の牽制(リスクヘッジ)になると思われます。