自動車整備士不足問題
2024年12月31日
トラックドライバー不足が「運送2024年問題」として取り上げられていますが、同じく自動車整備士の不足が深刻化しています。最近の乗用車・トラックには多くの電子部品が使用されており、従来の第二種自動車整備士資格だけでは対応できない故障が増えていて、修理期間も長期に及ぶことが増えています。整備士不足の根底には、やはり処遇の低さ(年収5百万円程度)が挙げられており、30年以上前の話になりますがオイル交換・エレメント交換・タイヤ交換など簡単な修理ならドライバー自身が行うことも常態化していました。そのため、小さな修理なら自分たちで行うため、トラックに対する愛情も沸き、中にはデコトラ(菅原文太主演の映画化もされました)に大金をつぎ込むドライバーも多くいたものです。
最近のトラックドライバーの中にはオイル交換・タイヤ交換などは指定業者に委託することも多く、水・オイルの点検(法定点検項目として始業前でのチェックが定められています)すらまともにできないドライバーも多く見受けられるようになりました。安全面から考えれば水・オイル不足でエンジンの焼き付きが起きてしまえば、エンジン交換に多額(100万円近い)の修理費が必要なだけでなく、重大な交通事故を招く危険性があります。実際に編集人も原因は不明ですが、東名高速上り線で4tトラックが側壁に衝突しながら火花を散らして炎上していくのを走行中に見たことがあります。後日、報道で当該事故ドライバーが死亡していたことを知り、また友人が名神高速の多重衝突事故に巻き込まれて死亡したこともあり、安全に対する思いは強いものがあります。
また、車検を受けた翌日に大型トラック後輪から出火して常磐自動車道を2時間通行止めにしてしまったことがあります。その時は、後輪から焦げ臭いがしており、前日に運行中止と車両変更を管理者に求めましたが受け入れられず、とりあえず水戸で修理を受ける指示を受けていました。自分の生命を守る意味でも自動車整備士不足問題は決して他人事ではないと考えています。