入学試験
2025年05月11日
海外では9月に新学期が始まる国が多いと言われますが、日本は伝統的に4月に新年度が始まります。最近は3月決算の企業が決算期を変更したり、株主総会の日程を集中日(概ね6月29日頃)からずらして多くの株主が参加できるようにとする企業が増えています。全く同じでは無いのですが、そこから逆算すると中学校入試は1月中旬頃~2月の1週目、その後は高校・大学へと一部の推薦入試等は除けば行われ、多くは3月中旬には結果が出そろうようです。また、入学試験では志願者数を増やすことも学校法人等の経営上収入を増やすことにもつながりるのですが、ある判例(法理)では他校の受験結果が出る前に入学金等を納付を条件とすることについて違法と判断された例もあります。
編集人も中学・大学での入学試験を経験しましたが、大学では1学部受験するのに3万円以上の受験料がかかるため、最近は受験者延べ人数も子供の出生人数減少もあり減少傾向(2~3学部に絞り込んで受験するため)にあるようです。そもそも論になりますが、受験料が学校経営上の重要な収入源となっていること自体に違和感を感じており、逆説的には入学定員が実態よりオーバーしていることの表れだと感じています。編集人宅でも子供が受験したときには、ちょうど定員充足率が文部省の外郭団体から交付される助成金の支給要件に変わったこともあり、学校によっては定員以上の合格者を出来るだけ出さない、言い換えれば入学率を高める学校が続出しました。その結果として受験生の学校選択が大きく変化した時期だと思われます。
良くマスメディア等で報道されていた合格者番号の表示も、現在はネット検索できるところが殆どになりました。そのため、わざわざ遠隔地から合格発表を見に行く必要がなくなり、それにつれて悲喜こもごもの風景が報道されることも少なくなったように感じられます。しかし、受験生にとっては一生の内で何度もある風景ではなく、合格した喜びを感じられる瞬間が減少しているようにも思われますね。