ACのコマーシャル
2025年05月10日
東日本大震災の直後から、TVCMにスポンサーがつかないACJAPANのコマーシャルが増え、最近でも某民放キー局での不祥事で殆どの番組でACのコマーシャルが流される事態が起きました。このCMに関しては公共マナー・健康の増進・社会的弱者へのいたわりなど低年齢層向けの社会性の強いテーマが殆どであり、一部のスポンサーはCMを再開したものの自社番組宣伝なども多く、本来のTV放送があるべき姿とは大きく様相が異なっているように思われます。提供企業側にとっても、自社製品を宣伝・販売ブランディングにTVCMの意味があることには疑いの余地はなく、15秒ほどの時間で如何に印象付けるのかに全勢力を傾けているのでしょう。
編集人は難病の進行を進ませないために1日1~2時間程しかTVを視聴できません。それでも番組宣伝(番宣)やあきらかに過去の放送内容を再編集するような番組構成が増えている現状を鑑みると、本体民放TVが放送法に準じて電波を独占している訳ですから視聴者の声をもっと拾えるのではないかとも感じています。言い方を変えれば、TV局の大きな変革期の波に飲み込まれているのかも知れません。日本人の娯楽に対する価値観が大きく変わり始めていることにTV局・ACジャパンがもっと真摯に取り組まなければ、いずれNHKのような国営TVのみがシビリアンコントロールに利用される可能性も否定できないと感じます。
少し話題は変わりますが、年間6千億円の受信料収入をなかば強制的(NHK法)に徴収される国民からしてみれば、このIT技術が進んだ世の中で視聴時間数に応じた柔軟な料金設定をするという選択肢があっても良い気がします。あるいは民放に国費(税金)を投入するかわりに違反行為には厳しい罰則規定を設けることができれば、自ずとTV局の自浄作用が働く可能性があるとも考えています。ACのコマーシャルもその中から広告収入を支払うことにすれば、もう少し内容に対する配慮が進むように思います。