オフィス鴻

鎌ヶ谷ビジョン

2025年05月21日

鎌ヶ谷ビジョンとは、千葉県鎌ケ谷市に在宅医療診療が開始された際に「自宅で最期を過ごしたい」と希望される方が多くいたことから、毎年1回人生を考えるイベントとして開催されているそのです。例えば医師の立場からすれば終末医療に於ける家族と患者の関わり方、看取ることについての周囲の方の心理的不安を少なくすることが話され、海外から日本へ技能実習生として来日した方による「日本・介護への興味」と言った普段は聞くことのできない本音の部分なども発表され、特に「誰かの役にたちたい」との言葉には温かい拍手が送られたそうです。

編集人も5年後生存率を告げられてから既に4年数ヶ月が経過しましたが、日常的に今後の希望や不安などを妻と話す機会が増えました。正直に言えば死は誰にでも訪れることとは頭の中で判っていても、感情的にはやはり不安になるものです。しかし生前にこのような考える機会が与えられたのだと考えれば、今の与えられた時間(1分でも1日でも良い)を大切に過ごすことは非常に大切だと思っています。だって、誰にも同じ人生はないのですから折角与えられた命をどのように全うすることが自分にとって良いことなのかを考える機会になるからです。しかし、いざそのような死に直面することになれば取り乱してしまうこともあるかも知れませんね。

編集人は、妻と結婚したときに約束した「年2回は海外旅行に行ける生活をしたい」を難病になるまで欠かさず続けてきました。途中からそこに「ビジネスクラスで」という文言が加わりましたが、いずれ高齢になれば海外旅行に行くことも体力的に厳しくなっていくことでしょう。そのため、65歳(妻とは同い年です)になるまでは、難病治療と併行して「ビジネスクラスで一緒に海外旅行に行く」ことを目標として、その後は妻が1人で行ってきていいよとは伝えてあります。しかし、妻の中にも葛藤があるようで万が一自宅で何かあったら後悔するから一緒に行ける間は旅行しようと言ってくれることに感謝しています。