幸福度の基準
2025年05月28日
このブログ内でQOL(クォリティー・オブ・ライフ)とかLWB(ライフ・ワーク・バランス)といった内容のコラムを何度か掲載しています。一般的にQOLとは「生活の質」を指すことが多く、「生命の質」「人生の質」と訳されることもあります。その人の生活や人生の豊かさを示す際の1つの指標となる概念で、物質的な豊かさのみならず精神的な豊かさや満足度も含まれています。編集人は企業勤務時に従業員の職場環境整備が幸福度向上に繋がり、心・身体の健康が生き生きと働くことで離職率の低下(またはロイヤリティの向上)に結び付くと考えていました。その一方、QOLが高まっていくことには少し懐疑的でもありました。
その理由は全ての従業員のQOL・LWBを把握することなど到底できないためです。また最近のタレント・マネジメントシステムなども本当の意味での従業員幸福度を上げることができる可能性は単に企業が把握している従業員情報をデータベース化するだけでは難しいと考えています。そのためもし現在の勤務先に全く不満が無ければ、これだけの転職支援産業(企業による退職勧奨等は除きます)が存在する理由がないと思うからです。また、多くの従業員が理想と現実のギャップに苛まれている理由は、昇進・昇給・ストレス・介護・人間関係・子育てなど人生のいたるところに存在していると考えられます。そのためメンタルヘルスの不調を訴える従業員が増えてきているのでしょう。
竹内まりやさんが歌う「人生の扉」と言う曲があります。その歌詞に「長い旅路のなかに輝く何かが 誰にでもあるさ」、そして英語の歌詞が続く部分があります。人によって感じ方は様々でしょうが、編集人は難病を罹患してから彼女の楽曲に多く触れるようになりました。10~30歳代あたりまでは楽しい日々や人生の喜びを感じられた方も多いでしょう。編集人は40歳代あたりから世の中の不条理さや裏切りをひしひしと感じました。つまり、いまの一瞬を大切に生きることこそがQOLなのだと思います。