人生と年月
2025年06月13日
編集人は難病の診断を受けて以降、様々な物ごとに対する考え方が変化してきたことを感じています。特に自分中心の考え方は少しずつですが家族・周囲の方々への感謝の気持ちへと変化してきており、自分の人格の骨格となるべき部分は同じでも物事に対する捉え方・ものの見方が俯瞰的になってきているように思えます。企業の所属していた頃には他従業員や経営者への不満をなかなか抑えることが出来ず、結果的に4回の転職を経験しました。特段自分を良く見せることはしてきませんでしたが、相手を理解する感覚は徐々に研ぎ澄まされてきているようです。もう少しかみ砕いて言えば、相手の立場を理解しながら言動ができるようになったと言うことでしょうか。
編集人が今でも受け入れるのが難しいことは、自分の意見を相手に伝えない人物との付き合い方です。確かに計算高い方もいるのですが、とにかく自らチャレンジせずに相手の弱点を執拗についてくるタイプの方とは極力距離を置くようにしてきました。一方で少しハードルが高いことでも必死に食らいつくようなタイプの方には心の中で声援を送り、裏表なく必要に応じて手を差し伸べてきました。しかしそのような考え・感覚もこの難病を経験したお陰で多方面から考えることができるようになったことは、これからの人生においてもプラスになると前向きにとらえています。編集人が思うには「年月は人生そのものを変えるだけの力がある」ことであり、その時その時を大切に生きていれば他人との競争・嫉妬・妬みなどは本当に小さなことであるように思えます。
既に還暦を過ぎ医師からは完解しない(治ることはない)病気と余命宣告を受けて以降、将来に対する漠然とした不安はあるものの「今できることがあるだけで十分では」と思えるようになりました。正直に言えばまだ第一線で活躍したいという気持ちが心のどこかに燻っていることは否定できません。社会との接点もこれまでとは異なる方々との出会いによって変化していることは事実です。結局のところ、人生に正解はないのですから自分なりが丁度よさそうですね。