高等専門学校(高専)
2025年06月29日
高等専門学校(こうとうせんもんがっこう)とは、学校教育法第115条により「深く専門の学芸を教授し職業に必要な能力を育成することを目的」として設立された原則5年制の教育機関です。中学校卒業後に修業過程を終了すると大学・大学院生として転学して更なる知識を高めていくことができることもあり、現在日本には58校あり学生数5万人が在籍しています。就職に関してもほぼ100%と将来の技術立国と礎となる人材育成が進められています。10歳代後半で濃密な教育が施されるため応用力・即戦力・ビジネス感覚に優れた学生を多く輩出していることから今後は生成AIを始めとした貴重な人材育成機関とも言えるでしょう。
具体的な活動例としてロボット競技会への参加がTV番組になることもあります。この日本独自の教育機関の中心にあるのは自己解決能力が高く貪欲に知識・技術を吸収したいと考える生徒が多く入学してくるシステムで、旧帝大系の理工学部にも引けを取らない能力を身に付けているそうです。これまでコラム内で学校教育・企業内人事制度に触れてきましたが、やはり自主性に勝る教育はないと編集人は考えています。高専の他にも専門性の高い大学校があります。大学校は文部科学省傘下ではなく各省庁が管轄し幹部候補生や技術職、専門職などを養成する機関であり、入学とともに国家公務員資格と給料が支給される大学校もあります。共に専門職を養成すると言う点では今後の日本の将来を動かす人材が集まるところですから高校・大学等への進学と合わせて検討する方も多いようです。
就職率もほぼ100%といわれ産業界では卒業生の争奪戦が毎年行われているようです。同じような学校にトヨタ工業学園(高等部・専門部)があり1942年の第1期生から現在まで約20,00人が卒業しているとHPにありました。現在トヨタ社内に在籍している卒業生は約9,000人でそのうち約60%が職場で部下を持てる資格者とのことで、海外で活躍する方も多いといわれています。