オンライン服薬指導
2025年06月19日
医療機関が発行した処方箋を薬局に持参しなくても対面せずに受け取れるオンライン服薬指導が制度化されたものの、なかなか利用率は上昇していないようです。編集人は掛かり付け薬剤師のいる居宅に近い薬局を利用させて頂いており、現在は大学病院で受け取った処方箋を薬局のアプリから写真で送信しています。そのお陰で薬局での待ち時間は殆どなく、また他の病気(感染症など)に罹患するリスクも低くなっています。その他にも処方内容が変わった時など大学病院と二重チェックして頂ける(薬剤が15種類くらいあります)という安心感や、一包化して頂ける(時間はかかります)ので飲み忘れや二重服用を防止することが出来ます。
このオンライン服薬指導にはいくつかの条件があり、①処方箋が医療機関から発行されない ②専用アプリを利用する、③薬局と医療機関がオンラインでやり取りするなどが該当します。オンラインでの服薬指導後は宅配便等で自宅に郵送(料金負担は薬局により異なるようです)してくれるため、保険適用分(3割負担で117円)は高くなりますが薬局側にとっても患者にとってもメリットは多くあるようです。編集人の場合は治療薬が2~3ヶ月で変更になることが多いため、基本的に薬局に患者が少ない時に受け取りに行って疑問点を質問することにしています。ただ処方箋の有効期間が発行日から4日以内であるため、体調不良等の場合には非常に有効な制度だと考えています。
しかしオンラインに対応できる医療機関・薬局は医療DX導入が始まっていても全体の7割には達していないとの調査結果もあり、マイナ保険証とともに厚生労働省を含めた施策の有効性(特に導入費用面)を検討する時期にあると言えるでしょう。厚生労働省の資料では医療費総額が年間50兆円近くGDPで約10%と言われていますので、今後のことを鑑みればシステム導入費用などを助成しても十分に削減効果が見込めるように思います。結局国民・政治共に本気でで取り組む必要性は一般企業と同じことでしょう。