藤堂高虎の名言5
2025年07月03日
藤堂高虎の言葉の中でも魂を揺さぶるような名言があります。それは「尽くしても気付かない上司ならば離れていくべき(暇をとるべき)」という言葉です。人間である以上何らかの人間関係が存在する訳で、山深いところで1人で暮らすような仙人のような方でもそれまで社会の一員として生活していた経験があることでしょう。人間としてこの世に誕生したとすれば現在の研究では承認欲求があり、ある特定の人物にいくら尽くしてもそれに気づいてもらえないのならばそのコミュニティーに所属している意味がないと編集人は考えています。
しかし会社・社会・人間関係で自分が尽くしてきた事に気づいて貰えること自体は、先程の承認欲求と言う人間ならではの感情が揺さぶられるような一種の高揚感を伴うのだと考えています。ただここで意見が分かれるのは、尽くした分への金銭・精神的な報酬を求めるのかどうかという点でしょう。企業内であれば理不尽と感じるならば転職と言う選択肢がありますし、家庭ならば離婚という選択肢もあります。しかし何らかの見返りを求めているとすれば誤った判断に至ってしまう可能性がゼロではありません。
この名言には「昼夜奉公を尽くしても気が付かない場合であっても、情けが深い主人であれば考え直して留まるべし」という逆説的な言葉もあります。結局は理非(道理にかなっていることと外れていること)は自分で判断しなくてはならないとされていますので、その方の人間性が強く出てくるのでしょう。そのため編集人は全ての物事は一面側だけで判断しないように努めています。どうしても自分に都合の悪いことには目を逸らしたくなりますが、その様な時にこそ多角的な視点で客観的に物事の本質を見極めることが大切だと感じます。