オフィス鴻

日本の七二侯(小寒)

2025年11月03日

寒の入りに行われる行事として、寒稽古や寒中水泳、乾布摩擦などが挙げられます。これらは日本人特有の精神性や鍛練を表している行為であり、日本古来の柔術(古武道・徒手武術)として相手を殺傷せずに捕らえたり護身として身を護ることを重視していることとも関連があると思われます。編集人は子供の頃に柔道を数年習った経験がありますが、礼に始まり礼に終わると言う精神はその後の人間性に少なからず影響を与えているものと感じています。

またこの時期特有の思い出として、東京の住宅街でも夜になると多くの星を眺めることができたことを覚えています。もちろん現在より年間を通じた気温は低かったと記憶していますが、寒空の下で学校で習った星座(オリオン座など)を見ることが出来る日も多かったものです。現在では街の照明等によって夜空の星を直接見られる機会も減っていますが、山間部等に行けばまだまだたくさんの星を見ることができるでしょう。

なおこの時期の食べ物としては、春の七草・鮟鱇(あんこう)・かぶなどが挙げられます。春の七草とはせり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろの総称であり、七草がゆとして頂いていました。また各家庭の味付けを施した鍋物も多くあり、編集人宅ではおでんやたらチリなどを食していました。因みに関東風おでんの特徴として、はんぺん・ちくわぶ・すじ(魚肉の練り物)などがあり、これらを甘辛い醤油味ベースで頂くことが多かったと記憶しています。