オフィス鴻

COFFEE TIME(古典の行間)

2025年09月06日

日本で義務教育課程・高等学校を受けた方の殆どは、古文の授業を受けた経験がおありだと思います。枕草子、源氏物語など冒頭部分を何となく覚えているのは編集人だけではないでしょう。実際に1,000年以上前の作品ですが、他の言語と異なってこれだけの古語を一般国民が理解できることは日本語が長年にわたって大きな骨格変化がなかったこと、漢字・平仮名・片仮名といった構造と音(リズム)が特有なこと、江戸時代に遡る識字率の高さなどが関連しているとの説があります。

その他にも日本語は主語が省略されても、論理的思考や感性によって行間を読む力があれば意味が通じるとも言われています。またこの基礎となるのが先述の古典教育によって多面的知性(IQ・EQ・CQ・AQ・LQ)を育てることになり、脳の使い方が日本語と相まって相乗効果を発揮している可能性も指摘されています。多面的知性の詳細については後日のブログで触れていきますが、日本人特有の「空気を読む」ことと「行間を読む」こととが密接に関連しているようですね。