オフィス鴻

AQ(柔軟な対応力)

2025年09月07日

問題に対応する力であるAQとは日本語では逆境指数と呼ばれ、Adversity Quotientの頭文字をとったものです。先天的資質であるIQと学習で習得が可能なEQとは若干異なりますが心理テスト等に導入されており、IQ・EQに加えてAQが高い方はビジネスで経営幹部などとして活躍できるとされています。その視点で研究を進めていたのはアメリカのポール・ストルツ博士で、コントロール(現状をコントロールする変革力)・責任(主体性を持って取り組み他責にしない姿勢)・持続時間(逆境は一時的であり解決できる)・影響の範囲(困難に怯むことなく冷静な対処をする)の4要素を組み合わせることで高い能力を発揮できるそうです。

その他に逃避(Escape)・生存(Survive)・対処(Cope)・管理(Manage)・滋養(Harness)の5段階のレベルがあるとされています。特に影響の範囲(Reach)は逆境での経験がその後の人生に及ぼすとされており、現実逃避することなく前に進むことができる方が社会的価値を持っているとも言い換えできるようです。実際に日本社会で仕事をしていると、何かにつけて問題を他責にしたり逃避する方を多く見てきました。各人の仕事に対する価値観はそれぞれですから良いも悪いもないのですが、編集人は仕事を任せる際に難易度が高いものは前を向いている部員に担当させる必然性があると考えています。

このブログ内でもこれまで一貫して自律・自立・自己啓発の大切さをお伝えしてきました。その背景には多くのインプットと深い思考が仕事に厚みを与えてくれると考えていることが挙げられます。変化を嫌がる方も一定数いることも事実ですが、それ以上に企業・社会に重用される基準にこのAQが知能テスト等で使われていることもまた事実なのです。このレベルの人材になると逆境に直面しても自分自身の問題として真正面から受け止め、さらなる成長を実現できる可能性が高まります。そして逆境や困難に臆することなく挑む姿勢とビジネス環境は、人格をも形成するものと信じて止みません。