オフィス鴻

国境なき医師団の活動

2025年09月28日

毎年編集人の元には複数の非営利財団法人等から寄付の振込用紙が送られてきます。基本的に寄付額が全て被災地や諸活動に使われているのならば積極的に寄付(ドネーション)をしたいと考えているのですが、中には使途が曖昧で幹部職員・名誉職等が私的流用していると感じられるような組織も存在します。このような指摘に対して明確な経費使途等の証憑を提示してくれれば良いのですが、一部には逃げ回っているような方もおり、日本の皇族の方々が正しく関与している組織であっても数年前から寄付行為は中止しています。もし不正があれば真面目に活動している方々に大変失礼でしょう。

さてその中でも国境なき医師団(Médecins Sans Frontières=MSF)は民間で非営利の医療・人道援助団体で、紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人びとに独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を届けていくとHPに記載されています。また医療援助と同時に、現地で目の当たりにした人道危機を社会に訴える「証言活動」も国境なき医師団の使命とあります。因みに総支出に対する募金活動費は15.2%・一般管理費等は2.0%とあり、現時点では1999年には活動実績が認められノーベル平和賞を受賞したことからも組織ガバナンスが徹底されているように思われます。

さて日本国のODA外務省・JICAでは途上国の「いま」にじっくり向き合いながら、いま何に困っていて何を求めているのかを考えその上で日本はどうするべきかを判断し実施する役割を担っているとあります。特に単なるインフラ整備ではなく、一例として日本の市場でも需要が高いマダコ資源があるモーリタニアの人々には日本人がたこつぼ漁の技術を伝えたことが非常に有名です。某国のように多額の資金借款・高金利と引き換えに途上国のインフラを掠め取るような行為は、困窮する人びとを支えその人びとがまた自力で未来を切り開けるような支援活動とは到底言えないようですね。