オフィス鴻

Orange Devils(努力)

2025年10月03日

高校における部活動は一部の学校では生徒を集める1つの方策であり、生徒にとっては有り余るくらいのエネルギーを経験や感動に代える貴重な場でもあります。また一部の生徒は先天的に恵まれた諸能力を発揮する場である一方で、将来に向かって自分自身や生き方の方向性を見つける場でもあり、その際に世の中の矛盾や理不尽などと向き合うことになります。編集人は小中高と部活動で野球をしてきましたが努力が報われることは少なく、どちらかと言えばチームメイトとの交流の場ででありました。そのような意味では、部活動は生徒に様々な教えや気付きを与えてくれるのだと感じています。

京都橘高校吹奏楽部の活動について編集人はほとんど知りませんが、恐らく必死に努力しても大会等に出場できる部員は限られ、中には裏方や途中で夢を諦めてしまう部員も少なからずいるのではないでしょうか。しかしその努力の過程が、将来にどのような形で結実するのかは誰にもわからないことも事実です。現実の社会では予測できないことの方が多いと感じること、同じ時間・機会は二度とないことを鑑みれば、結果と同じくらい過程(プロセス)も大切です。そのように考えると、仮に夢を諦めたとしても単純な損得勘定で判断してしまうことは非常にもったいないと思えてきます。

上手くいかなかったからこそいろいろなことに気付いたり他人に優しくできる心の容量が増えると編集人は考えていますので、仕事に於いても過程を大切にしながら結果にもコミットメントできる人材への人事評価は他者より幾分高めにしてきました。そこは仕事に対する哲学の違いだと思われ、自分自身に厳しく向き合えるが故に他者の納得感が増すように考えています。もう少し踏み込んで言えば、失敗を糧にしてこそ次の成功に近づくのが努力の本質であるように思えるのです。同校の部員が代々後輩への指導を大切にしているのも、企業文化と同じく伝統を大切にしてきた表れでしょう。