オフィス鴻

美容医療と広告

2025年12月16日

糖尿病治療薬である「GLP-1受容体作動薬」を、痩せたい女性に美容や痩身目的で服用してもらう美容医療機関があるそうです。薬は薬事承認の過程で対象疾患が限られていますが、以前にはニンニク注射という自費診療がブームになりました。このニンニク注射とは自由診療(健康保険適用外)で1回あたり3~5,000円程度で注射してもらうことが出来ますが、成分はニンニクではなくビタミンBなどが入っています。編集人の知人は医師からアリナミンに似ていて、排尿や発汗などですぐに体外に排出されてしまうので、効能は人によって異なると説明を受けたそうです。

SNS等でも医師監修と謳って様々なサプリメントや医薬部外品が販売され、特にリスク・副作用に関する説明責任が十分に果されているとは言えない状況だとされています。つまりSNS等と情報を鵜呑みにしてしまうと、そこにある体験談などが正確である保証はないため思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があると言えるでしょう。編集人の場合は自己免疫疾患のため、全てのサプリメント服用は絶対に控えるよう主治医から指導を受けています。もし本当に難病が治るのであれば試してみたいとも思いますが、少なくとも信頼できる専門医・医療機関を選ぶことが大切だと考えています。

また最近は街中で歯科医や訪問診療医療機関の広告(看板)を多く見かけ、TVでは一定の規制があるものの美容整形のコマーシャルが数多く流されています。民放キー局のスポット・コマーシャルは15~30秒程度で約100万円が相場と言われており、その他に製作費やタレントへのギャラなどが発生します。それだけの費用を支払っても美容医療業界がコマーシャルを流せる訳ですから、自由診療での費用は当然高く設定されていると考えるのが普通でしょう。自由診療自体は個人の選択肢ですから、先述のようにリスクや副作用を正しく説明してくださる医師に任せるのが無難だと感じますね。