日本の地域祭礼
2025年12月28日
香川県琴平町にある金刀比羅宮(こんぴらさん)の氏子たちが行う氏子祭りに関連行事として知られている、参道で太鼓台をぶつけ合う「突き合わせ」について香川県警が関係者に中止を申し入れました。その背後にあるのは突き合わせが過熱すると関係者間で喧嘩が多発してきたこと、町外から勝手に参加してトラブルを発生させる行為を警察が未然に防止するためだとされています。しかし関係者は警察からの申し入れを受け入れず(形式上の協議は実施されたようです)に突き合せを実施しましたが、警察側は暴力行為に対する検挙・環境客等の安全確保などを実施しました。
当該催事以外でも大阪岸和田のだんじり祭りでは大きな死傷事故がこれまでも発生していますし、長野県諏訪大社の御柱祭なども見物人の視点として捉えても非常に危険な面を持ち合わせていると思われます。そして日本各地の祭事で発生している多くのトラブルには、少なからず飲酒(お神酒)が関連しており、東京渋谷でのハロウィンでは行政と共に地元飲食店等が酒類販売を自粛しています。過去日本の祭りでは飲酒によるトラブルは比較的大目に扱われてきたのですが、問題は飲酒そのものよりも祭りを一種のストレス発散や自己顕示の場にしている輩が増えたこととも無関係ではないでしょう。
どんなに伝統のある祭事であっても時代に合わない行動が多発するのであれば、必然的に今回のような規制が行われるのは法治国家として当然であると編集人は考えています。もう1つは行政側が積極的に安全・警備体制に踏み込んでいかなければ、地域文化・伝統を守ることは出来ない時代に突入したと言う厳然とした事実です。当然金刀比羅宮側もトラブルを望んではいないようですから、最終的には参加者自らの姿勢が大切だと思われます。交通事故然り、万が一の際に誰が責任を取った形であれ加害者・被害者の一生に大きな傷を残してしまう訳ですから、よく考えた上での行動を期待したいですね。



