オフィス鴻

広島大学病院の経営

2026年01月18日

以前のコラムで多くの国立大学病院が赤字経営に陥っていることを記載しましたが、東洋経済に広島大学病院が10億円を超える経常利益を上げた記事が掲載されていました。同病院の病床数は700床余りでJR広島駅からバスで15分ほどの場所に立地しており、地域の中核病院として高度・救急医療、臓器移植などの分野で実績を挙げていると言います。同記事内には病院長が経営企画グループが中心となって経営改善策を講じた結果、病床稼働率・入院診療単価等の指標が全般的に高くすることで良質な医療提供による患者数増加や最新医療機器購入ができるためだと言及しています。

もう1つは最近顕著になってきている老朽化した建物(50~60年経過)の建て替えに各病院の負担が増える中で、比較的早い2013年に新病院等を建設したことも有利子負債削減の恩恵を受けているとされています。そして医療機関ではあまり浸透していない原価計算を病棟・各診療科に割り当てることで、病院全体での収支分析を行っているとありました。一般の企業では当たり前の経営管理手法であり、特に部門ごとの収支管理が徹底されることによって収益性改善にも繋がっているようです。診療報酬変更が実施される中では、編集人には必然的な経営構造改革だと映っています。

このように経営黒字化が安定的に確保できることで、更なるプラス面が実行されるようになったとされています。それは処遇(報酬)と業務内容が見合わないとされている外科医・若手医師などを中心に、インセンティブを支給(外科研修医ならば年間120万円)することで研究論文の質を上げる等の取り組みがされているそうです。しかし同誌には広島県には医療機関が少なく、無医村も50か所を超えることが併記されていました。ある意味では競合相手が少ないことも経営にプラス作用を及ぼしている側面はありそうですが、一般企業と単純比較することは難しいとも感じています。