オフィス鴻

日本の技術対価

2026年01月22日

日本経済が長期低迷期から脱出する段階に移行しており、その中でも半導体の基礎技術で世界市場を席巻していること、および防衛産業の躍進(オーストラリアへのもがみ型艦輸出等)が注目されています。編集人が生まれた昭和中期には、親の世代が高度経済成長の多大な恩恵を受けていました。また憲法第九条による平和国家として再び戦争にならないような社会的空気が漂っていました。最近ではロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルによるパレスチナ侵攻など以外にも、経済面ではアメリカ関税措置による中国への締め付けなどがあり、不測の事態が発生しないか心配な面も見受けられます。

実際に日本企業が有する様々な高度技術を海外企業が買収して手に入れるケースも増えており、日本の経済安保・安全保障についても重大な懸念があるとされています。昨年7月にアメリカと同意したとされる関税交渉文書は一部を除き公開されてはいませんが、アメリカ国内に自動車産業を始めとした企業群が大きく貢献していることは殆ど報道されていません。つまり既に日本政府は企業とともにアメリカ社会への投資を通じて、かなりアメリカ経済に深く食い込んでいることになります。そして最近の円安傾向も日本の輸出型産業にとっては追い風であり、国内に利益が還元されています。

しかし諸物価が高騰することで日本人の生活に影響が出ていることは事実で、与党でも新たな総裁が誕生しました。また日本の高度技術がなければ、自動車・半導体製造・通信機器などの製品が作れないとも言われています。換言すれば日本企業は産業の源流とも言うべき基礎技術開発・実用化・高度化に向けて淡々と研究を進めてきた職人であり、一時的には停滞期のように見えた時代での弛まざる努力が報われる時代になったとも言えそうです。象徴的なのは2019年に某国へのホワイト国認定を取り消したことで、同国経済が苦境に陥ったことが示しているのだと考えています。