オフィス鴻

転職仲介とAI技術

2026年02月03日

エッセンシャルワーカー業界では、極端な人手不足(応募なし・退職多数)によって未経験者でも採用しないと現場が廻せないことが常態化しています。未経験者の採用・教育にかかる費用は業界にもよりますが、概ね月給の2倍程度とされており更に多額の広告募集費を必要としています。しかし折角教育して現場で働くことが出来るようになっても1年以内で退職してしまえば、結果的に初任処遇そのもの20を%程度引き上げるのと同じ経費が掛かる計算となります。当然ながら既存従業員の処遇をアップさせる必要もありますから、最低賃金引き上げと相まって人件費は大きく上がるのです。

そのような深刻な人手不足に対して特殊なアルゴリズムを用いた採用ミスマッチを防ぐAI技術を、東京大学研究室とスタートアップ企業が共同開発に取り組み始めました。ここで編集人が興味を持ったのは、アルゴリズムに求職者のキャリア感・職場環境・適性などを組み込むことで入社後に活躍できそうな人材を選別する方法を導入してうようとしていることです。エッセンシャルワーカーの募集では一般事務・管理職系に対して応募母集団が小さいことが経験則で判明していますが、紹介会社からの立場からしても短期離職は紹介手数料(一般的に30%)の減少に繋がります。

また隙間バイトビジネスに於いてエッセンシャルワーク業界への就業は有資格者(ドライバーなど)であることを条件としていることも多く、処遇面でも時給単価が上回るケースが多くなっています。そのため募集媒体を使用する求職者をどのような仕組みで集めていくのかが重要な経営課題となっており、採用側も教育の手間・費用を考えれば採用ハードルを高くして既存従業員の処遇を高めることで離職を防ぐ方法が拡がりつつあります。最終的には職場での相性(業務内容・人間関係等)が良くなるような施策とアルゴリズムを組み合わせられなければ、ビジネス成功への道は遠いと考えています。