東アジア造船業の変化
2026年02月24日
かつて造船大国だった日本は、中国・韓国等に製造技術等を惜しみなく提供してきました。その結果、両国の国策(安い人件費・補助金・ダンピング等)によってトップの座を追われてきましたが、最近になって再び日本の造船業(特に技術の信頼性)に復活の兆しがでてきたようです。その一例が防衛産業で培ってきた世界最高峰とも言われる様々な溶接技術であり、30年以上も使用する船舶のトータルコスト(イニシャルコストではありません)と運航効率の高さが高く評価されています。また最近は中国・韓国の受注残高が減少しているともされ、同国への発注キャンセルも非公式ながら大きく減少しています。
中国の造船業は安い鉄鋼を利用することで競争力を保っていましたが、防衛産業の拡大とともに大量生産による独走状態(市場占有率50%以上)をリーマンショック後から保ってきました。しかし独走態勢になると、どうしても傲慢な面やある種の余裕が生まれてしまうことも事実です。実際に2025年度の受注量は地政学的影響等を受けて世界全体でのシェアを30%程度低下させたとも言われています。その大きな理由は海外への輸出がメインであり、低価格戦略だけでは環境問題対応(燃料転換・脱炭素)といった新技術の世界的潮流に乗り遅れたとされています。これはあくまでも編集人の1意見に過ぎませんが、EU・中国で失敗例が報告されているEV技術より、さらに先を見つめた日本企業の水素燃料技術開発の賜物かと言えると考えます。
また韓国の造船業は景気悪化と利益至上主義(技術移転は表面上だけで、実質は韓国企業が利益を吸い上げる構図)が顕著ですから、特に東南アジア諸国(ASEAN)と経済的・文化的摩擦が増えていると言われます。また国策として多くの税金を投入してきた防衛装備輸出においては、その信頼性の低さからインドネシアとの戦闘機共同開発も破談になっています。象徴的なのはPOSCO社(旧浦項総合製鉄)への日本製鉄社からの技術支援が停止されたこと、海外から反ダンピング課税(50%程度)が課せられたことで、国際的信用を一気に失ったことが大きいようですね。



