病院と生成AI技術
2023年10月27日
一部の大学病院等で、人工知能(AI)を活用したデジタル診断、ロボットの活用による手術業務負担の軽減などが実施されていて、今まで以上に良質な医療をどこでも受けることが可能になりました。内閣府は「AIホスピタル構想」の一環として2018年から様々なプロジェクト実証実験が行われています。編集人が難病治療(自己免疫疾患)でお世話になっている大学病院でも、本年度からタブレット端末による治療方法への同意書作成、入院時の患者情報の集中管理・共有化、退院までのフォロー(転院、退院日、短期化)、看護師の効率的配置・他科の応援体制など医療DXと呼べるシステムが試験的に導入されています。
AIプログラム医療機器(薬事承認済み)は、良質な医療提供でもまだ診療報酬加算対象とならないそうです。全体感としては医療費削減に寄与しますが、中には資金的側面から導入が難しい中小規模の医療機関や、医師の働き方にも影響を与えそうです。また、当然ながら経営的側面から有料室料金や、外注費(寝具、環境整備等)の値上げもあり、金銭面からも自分自身の健康は自分で守ることが大切だと感じます。これに加えて、ブロックチェーン技術(分散型台帳)の活用で医薬品流通や臨床試験(治験など)の効率化や、クラウド上で医師の病理診断の助けとなる医療情報の共有化も進められていて、改竄が難しい個人情報管理も検証されているようです。
今後、編集人のような殆ど臨床例のない希少疾患(国内で十数人程度と言われましたが、国内に数万人程度以下の患者数が難病指定基準のようです)でのAI活用(診療データの蓄積がカギ)が可能になれば、自分で疾患に関係のありそうな日本全国の医療機関や医師を探し出し、数か月待ちの診療予約を要すして診察を受けることも減少するのかもしれません。また、病院の待合室で、ご高齢の方が「今日は〇〇さんが来てないけど、具合でもわるいのかしら」といった冗談のような話も過去の出来事になりそうです。