オフィス鴻

Coffee Time(Fair Trade)

2023年10月01日

最近、輸入小麦やコーヒー、さらに鶏卵に至るまでこれまで食卓の定番であった食料品が、天候不良、戦争、伝染病等により不足して値上げ傾向が顕著です。フェアトレードジャパンによれば、チョコレートの原料となるカカオ、身近なフルーツであるバナナなども気候変動が原因で2050年頃には「絶滅危惧種」入りする可能性があるとのことです。また、日本ではこれまで途上国で生産された日用品や食料品が驚くほど安い価格で販売されてきましたが、SDG’sではその裏では生産国に正当な対価が生産者に支払われない、農薬による環境破壊などの問題も指摘されています。

このフェアトレード ジャパン(法人正式名称:特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン)のHPでは、国際フェアトレード認証ラベルというものがあり、その原料が生産されてから、輸出入、加工、製造工程を経て「フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの各工程で、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られている事を証明するそうです。また、生産者側(労働環境や生活水準の保証、自然環境への配慮)と消費者側(美味しくて品質の良いものが届く)双方にメリットがあるよう、フェアトレード(公平・公正な貿貿易)の仕組みについて明確な基準を設定することで、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入する持続可能な取引サイクル作りが進められています。それ以外にも、プレミアム資金として小規模生産者の機器購入、品質・収穫高向上トレーニング、コミュニティー設備の充実、学校の整備、奨学金制度等に活用されているそうです。

日本でも、自分たちの身近なところで普通に享受してきた日本食文化が、海焼けや海水温上昇による魚介類の収穫減少、温暖化による農産物生産北限の上昇などにより、継続できない日が迫ってきているように感じます。