オフィス鴻

COFFEE TIME(フランス料理)

2025年05月11日

日本経済新聞の日曜版に、最近のフランス料理界では料理の魂とも言えるソースが労働時間等の関係もあってフォン(出汁)などを業務用の市販のものにすることが増えてきたそうです。フォンといえばソースの味を決める重要なものであり、日本人に馴染み深いフォンドボー(子牛を使った出汁)やフォンブラン(鶏)、フォンドポワソン(魚)が基本と言われておりますが、ソースの少ない料理も増えているそうです。

この記事で最も印象に残ったのは、いわゆる雑味がない出汁にはその土地の水が関係しているという部分です。編集人も南米産のワインやスペイン産のカバ(スパークリング)が体質に合わないのは水と土が関係しているとは思っていましたが、やはりその土地の材料を使った食文化が形成されるまでには長い時間がかかるのだと改めて納得した次第です。特に水は日本では軟水、ヨーロッパでは硬水が多く、毎回同じような風味・味が出せるとは限りません。そこに到達するには、やはりプロの技と経験が必要だと言うことでしょう。

もう1点、六本木の「トレフミヤモト」オーナーシェフである宮本シェフの言葉に「一つ一つの作業には必ず意味がある」とありました。一見簡単なセリフに思えますが、どのような仕事にも共通する大切な教えだと感じます。