COFFEE TIME(AGP)
2025年10月06日
AGP社は日本の航空インフラを支える独立企業として発祥して、すべての航空会社に公平で中立的なサービス(動力供給やエンジニアリングサービス等)を提供しています。その後その事業と責務を拡大した結果、国内外140社以上の航空会社に対して公平なサービスを提供する企業となりました。現在はJAL傘下の非上場企業となっていますが、JAL・ANA・日本空港ビルディング社と協働で株式非公開化を進めるにあたっては少数株主から他社買収価格より低い金額であったため難航しました。結果的に大株主3社の意向によって株式併合議案が定時株主総会で可決されています。
今回この話題を取り上げたのは2つの理由があります。1つ目は航空業界同士の競争が厳しさを増す中で、同業他社とのシナジー効果を優先させた点です。まず航空会社同時の連携から始まり、つぎに空港運営会社を巻き込んだ形で航空業界全般の再編成を図ったことは、日本の新たな産業構造として位置付けられるものと考えています。例えば成田国際空港公団は航空機の運航を支える設備の維持・管理、テロ・ハイジャックから空港を守る航空保安、ゲートアサインをはじめとした空港の運用管理等、24時間365日、安全な空港運用を支える部門を中心に海外空港にもそのノウハウを提供しているのです。
そして2つ目は各種指標の向上です。世界最大の空港評価機関Skytrax社が毎年全世界の空港ランキングを部門別に発表しており、2025年度アワードでは日本からは羽田空港が総合3位、成田国際空港が同5位にランクインしています。評価カテゴリーはアクセス性・チェックインと出発体験・保安検査入出国検査・清潔さ・快適性・飲食ショッピング等の9項目で構成されており、特に日本の空港は各ランキングでも上位に入っています。今後も訪日観光客増加が予測される中、最初に到着する空港の印象はその旅行全体の印象と期待度を大きく左右する要因だと考えています。