Coffee Time(Toilet)
2023年10月16日
カンヌ国際映画祭に出品された役所広司さんが主演を務めた「パーフェクト・ディズ」という映画は、渋谷区の公共トイレを舞台とした作品です。このトイレは日本財団が「誰もが快適に利用できるトイレ」を目指し、渋谷区と建築家の安藤忠雄さんらが協力・参画した「THE TOKYO TOILET」プロジェクトの1つだそうです。編集人も以前は外出先ではホテルや百貨店のトイレを利用させて頂くことが多かったのですが、最近は駅や商業施設で福祉用トイレ(障害者や子連れの方など、誰でも利用できます)も増設・改修されてきたので、買い物や移動の際に大変助かっています。
また、新宿の東急歌舞伎町タワー2階の「ジェンダーレストイレ」が話題になっていましたが、さまざまな意見がある中で、犯罪の温床となる事案も発生したため危険性などの面から使用中止になりました。最近は公共トイレ内で飲食、着替え、仮眠など本来の目的と異なる使用をする人が増えているそうで、せっかくの試みも文化的側面に比べ、弊害が露呈した形になりました。海外からの来日者は、羽田や成田空港、高速サービスエリアトイレは本当に手入れが行き届いて綺麗に維持されていることに驚くそうですし、利用者全員が綺麗に利用する意識も重要だと思います。
清潔さや設備機能以外にも多様性や安全面でのリスクマネジメントのあり方、利用者のマナー向上など、設置者・利用者双方の視点から改善すべき優先度が高い課題が多いと感じていますが、何よりも清掃・メンテナンス業務を行ってくれる方への感謝の気持ち(編集人は清掃の方いらしゃれば、会社であれ出先であれ、必ず「いつも綺麗にしていただいてありがとうございます」とお礼を伝えます)が、トイレに限らず日常生活の中に心の豊かさや安心感をもたらしてくれると考えています。