オフィス鴻

Coffee Time(クレジットカード)

2024年03月24日

日本の銀行系等で発行されたクレジットカードは、加盟店から概ね1.8%程度を手数料として受け取り、アメリカ系などのプラットフォーマーであるVISA、Master等に0.05%の手数料を支払うビジネスモデルで、一時期3%前後だった加盟店手数料も徐々に下がりPayPay等の普及で競争が加速しています。現在でも、街中のレストランでの昼食、銀座の接待店などでも別途手数料分として料金に3%ほどが上乗せされることが多いのですが、本来は規約違反(禁止行為)でしょう。

さて、インバウンドの訪日外国人の多くは、海外では一般的なキャッシュレス化の一つとしてクレジットカードを使うそうですが、この場合海外のカード発行会社に1.8%程度を支払うため、日本のクレジット会社はシステム費等を考えると採算があわないそうです。また、加盟店が支払う手数料は営業利益率が数%台の飲食店系のビジネスには非常に負担が大きく、当初手数料なしを売りに普及を進めたPayPayも手数料徴収に動いた結果、いつの間にかカードが使えなくなった店も多いと聞きます。

詳細は分かりませんが、最近の円安傾向の中でドル建てで手数料決済をしていれば10%以上カード会社の収益が減る計算になります。以前からカード手数料の加盟店ごとに個別に取り決めることが課題になっていましたが、これは両社の契約に基づくことであり違法性はありません。ただし、その基準や料率がブラックボックス化(ビジネス感覚では当然ですが)して公表されることはなく、利用者にとっては世界各地で使用できるVISA、Master等のブランドは心強いことに違いはありません。一昔前まではステータスであったゴールドカードやAmexもごく当たり前に発行され会費に見合う使い方をするならば申し込むのも良いですし、充実した特典と利用金額に一律制限がないハイステータスカードのDines(ダイナース)も見なくなりましたね。