オフィス鴻

COFFEE TIME(Bad News First)

2024年10月16日

仕事をしていると、ちょっとした取引先との意見相違から思わぬ大きなトラブルに発展することがあります。少し大袈裟ですが企業の危機管理の基本は「正確な現状把握」「迅速な判断」「初動対応」だと編集人は考えており、従業員の個人的バイアス(自己保身)によって正しい状況が共有されず不正確な判断や隠蔽に至って事態が悪化する事例も多々経験してきました。

編集人は数百名のマネジメントを行っていた時期がありますが、トラブルの芽を事前に摘む、隠蔽されたトラブルを把握するために、時間があれば現業部門(事業所等)に出向いて直接従業員と話をすることを習慣にしていました。仮に悪意は無くてもトラブルの多い事業所に共通する特徴として、管掌担当(執行役員・部長クラス)が言い訳(他責)から入ることが挙げられます。当然、部下も報告を怠るり、改竄することが常習化してしまうため、後々大きなトラブルに発展して事業所内で対応できないレベルになると、経営トップから直接編集人が事後処理を指示されることも多くありました。

因みに編集人は部下に「Bad News First」を徹底的に求めていました。その上で直接的なマイナス評価は極力避け、正しい報告と解決策(案)を提示できるようになれば編集人の権限の範疇にある業務の一部を任せ、最終責任は編集人が負いながらも昇格に至る判断基準の1つとしていました。企業風土にもよりますが社内・社外関係者と新たな信頼関係を築く機会だと考えれば、悪い報告ほど正しい対応が後々企業間取引において有効だと思っています。