オフィス鴻

DXとマイナ保険証

2024年10月23日

紙の保険証が今年12月で廃止(1年間の経過措置あり)され、マイナンバーカードと保険証が紐づけされていない場合には資格証明書(4~5年間有効)を発行してもらえば従来通り医療を受けることが出来ます。また、マイナンバーカードの普及率も今年8月時点で80%を超え、今後運転免許証やパスポートなど様々な公的個人情報なども準備が整い次第移行される予定です。政府による個人情報管理及び情報漏洩に不安を感じる方がいることも事実で、ランサムウェア等による攻撃で行政や医療サービスが一時停止した事態も日本の医療機関でも発生しています。最もデジタル化が進んでいるアメリカでさえハッキングが発生している現状と身代金要求(数十億円といわれています)はあるものの、日本政府の方針に大きな変更はないようです。

特に医療機関が狙われやすいのは、流出した患者の個人データが闇サイト(ダークウェブ等)で売買できることですが、今のところ個人に対する身代金要求(二次的被害)は日本では確認されていないとされています。しかし、特殊詐欺(オレオレ・ロマンス・投資等)に個人情報が使われてる可能性は否定できず、一度でも身代金等を渡してしまうと詐欺グループの格好の餌食(情報売買)になると言われています。編集人も医療機関にお世話になる頻度が高いので情報漏洩リスクは怖いですが、所管のデジタル庁ではマイナポータルによる被害についての免責条項があり、最終的には個人がリスクを負うことになると考えています。

一方、多くの病院でカードリーダーが設置され医療DXが進められていますが、編集人の場合は重度障害者医療証はマイナンバーカードには登録できないため、従来通り健康保険証・限度額認定証と一緒に毎月1回医療機関に提示する必要があります。新しいシステム運用を始めようとすれば、多少のリスクを伴うことは少しでもシステム構築に関わったことのある方なら理解できますから、国民に対してもっと丁寧な説明が必要だと感じます。