オフィス鴻

SDG’s(10)不平等

2023年11月11日

世界と人類を見渡すと、さまざまな不平等があることに気付きます。SDG’sの理念は「誰一人取り残さない」と謳われていて、 年齢・性別、障害の有無、人種・民族、出自・宗教、経済的地位、性的指向などによって差別されず、全員が発展の恩恵を受けられる社会が望まれるとあります。それでは、さまざまな不平等や差別の原因を考えてみると、その殆どは生まれた時のスタート地点が全員異なることと、人類がこの課題に対して明確な答えを持っていない(または、持ちたくない)ことにあるのではないかと編集人は考えています。

もちろん、お互いの違いを認め合い相手への思いやりの気持ちを全人類が持つことができれば良いのですが、国・人種・言葉・慣習・宗教・文化などへの知見や優劣にとらわれない判断基準、つまりお互いに違いがあること認め、理解しあうことは大変難しいと感じています。1つの例としてよく挙げられるのが貧富格差(世界の半数以上の富を、世界人口の0.01%が保有してる)の是正と再分配が必要だと言われることですね。もし、自己努力の結果が全てではないにしても、現在の日本での生活環境にある程度満足できている人からすれば、積極的に自分の賃金や生活水準を落としてまで不平等を解消するだけの金銭的・心理的余裕は殆どないように思えますし、直接的・間接的に自分の生活が脅かされるような事態が起きたとすれば、感情的に許容しがたいことであろうと感じています。

また、不平等の問題の一つに移民問題があります。ある日全く異なる宗教・慣習をもつ隣人が自分の隣に住むことになり、それまで自分や家族の生活を支えてきた労働対価(手取賃金)が隣人の生活(社会保障費、雇用など)のために減少するとしたら、あなたは何の躊躇もなく受け入れることが出来るでしょうか。もちろん相手次第ではありますが、何らかの対立が起こることもあり得るでしょう。特に、労働人口が減少している日本では、移民問題が起きている他国を傍観視している時代では無くなっているように思います。