バリアフリー
2025年02月08日
身体障害者や高齢で移動が難しい方が旅行をする際、バリアフリー対応などの面でユニバーサルツーリズムの後進国だとの記事が日本経済新聞に掲載されました。編集人自身も両下肢の重度障害(第Ⅰ種)により車椅子こそ使用していないものの、日本の観光地・交通機関等で移動に困る場面に遭遇することがあります。この記事では、ユニバーサルツーリズムに於いて国内旅行の1/3にあたる1兆円の潜在市場があるとされています。ここから先は、この記事の信憑性や同意を求めるためのブログではなく、編集人自身が感じたことを綴りたいと思います。
まず、設備更新・サービス要員の確保など根本的な解決策が必要なものと、一般者的な設備・サービス等に大きく分類されると考えています。前者は費用と時間を要するので一民間事業者の自助努力以外にも行政側の支援も必要だと思います。昭和時代に建築された宿泊施設等は竣工から既に50年以上経過しており、当時の団体旅行向け仕様を改造するだけでも相応の資金が必要でしょう。昨年末、妻と九州を3泊4日で旅行しましたが、どの施設でも新旧問わず心温まるサービスをしてくださいました。特に旅館は施設自体の経年が特有の雰囲気を醸し出すこともあり、最小限の改造(トイレ・洗面所等)と仲居さんの対応でも良いと感じます。ホテルは殆どがバリアフリーに対応していましたが、一部の客室改造などで対応できるように思います。
ただし、編集人のように外観では判断できない障害(歩行困難だけでなく、両上肢障害があって通常の車椅子は使用できない)をお持ちの方のいます。もう1点、全てを障害者仕様にする必要はなく、また就業者数が減少している旅行・宿泊業界では日本の「おもてなし」の精神が発揮される環境を整えることこそが重要だと感じます。例えば、航空機でも障害者の優先搭乗、車椅子での移動補助などがあり、第Ⅰ種指定ならば搭乗料金も割引(交通機関による)が適用されます。障害者だからと言って特別のサービスを要求することは個人的には好きではありませんね。