オフィス鴻

SDG’s(11)まちづくり

2023年11月15日

日本では、50年ほど前の高度経済成長期に整備された公共インフラ(道路・上下水道・電力供給・最新の耐震基準を満たしていない建造物など)の老朽化が指摘され、都市部周辺では高速道路のリニューアル工事や気候変動(ゲリラ豪雨など)に対する一時避難的な大型地下貯水施設の建設などの大掛かりな工事が始まっています。また、東日本大震災の発生以降「災害時の事業継続計画(BCP)」が多くの企業・自治体で策定されました。まずは災害から身を守り、被害を最小限に抑える優先行動・目標が設けられ、避難に際して世代、性別問わずに安全に利用できる住宅や公共施設(男女等の仕切り等)の運営方法見直しなども、拡がってきました。

また、文化の発信・企業・さまざまな活動拠点などとして非常に重要な役割を果たしている都市部には、2030年頃には世界で50億人が生活するとの予測もあり、社会・経済・文化の成長牽引力としての都市の魅力がある一方、開発途上地域の急速な都市人口増加に公共インフラ整備が追い付かず、雇用・人口増・住宅不足・環境問題(ゴミ・大気汚染など)への対策も、俯瞰的視点からの議論が必要でしょう。

その上で、都市化に伴うさまざまなリスクへの理解と、人々が安全に暮らせるまちづくり推進の意識をもつことが重要です。公共交通機関の整備、スラム化の防止、行政サービス、文化遺産・自然遺産の保護活動、災害発生時の経済損失の最小化、社会的弱者(女性・子供・障害者・高齢者など)の安全性確保、その都市に暮らす人々が自由に使える公共施設などと情報発信、そして1人1人が当事者意識を持って、お互いの快適性(譲り合い)や自然環境にも配慮した取り組みを行うことが大切だと感じます。